A9TCが既存の改造ツールに与える影響について考察
さて、先日ARTDINK社から車両作成、試運転ソフト「A列車で行こう9 トレインコンストラクション」が発表され、これをA9に取り込むためのアップデートパッチの公開も発表されました。
v1の発売から実に14年目のこととなり、あと10年は持ちそうな今作ですが、今回はこのA9TC、というよりはこれに伴い配信されるアップデートパッチについて既存のツール類、
a9codec、a9lot、a9petに与える影響を考察していきます。
まずはa9lotとa9petについてですが、これについて考えられる影響は微々たるものになると考えられます。
理由としてはこの二つがメモリを書き換えることにより動作しているソフトだからです。
verが変わったとしてもconfig内に入力しているアドレスを変更するのみで動作するものだと思われ、よほどシステム構成に変更がない限りは問題ありません。
ARTDINKが今更このゲームのシステムを変更するとは思えませんのでこの二つについては安泰だと思います。
次にa9codecについて、これについてはかなり厳しい見通しとなりそうです。
アップデートにより与えられる影響については
A9TCによって作成した列車をどのようにA9に追加するのか判明しておりませんので詳しいことは記述できませんが、大きく3つの方法が考えられます。
一つ目は今までARTDINKが車両追加時にとってきた、binファイルを新しくdata内に追加する方式です。ARTDINKの気質を考えるとこれが有力ですが、a9codec民にとっても安牌な方式です。
これですとA9TCによって作成した車両を追加するたびにdateファイルを元の状態に書き戻す必要が生じ、面倒ではありますが、それだけとも言えます。
現在a9codecで置き換えている車両テクスチャ類はそのまま使えますし、csvファイルを使った建築などもそのままできるでしょう。
A9TCでモデルだけをa9に追加し、テクスチャはcodecで弄るなどという方式も取れます。
二つ目は既存のファイル構成が、アップデートを機に新しい物に置き換わる可能性です。三つの中で最悪の可能性でa9codecの使用が不可となります。今後のアップデートも何回あるかわからないこのソフトに今更ARTDINKが手を加えるとは考え難いですが、一応覚悟はしておきましょう。
三つ目はA9TCで追加する車両のみ、現在のファイル構成から切り離された場所に追加される説。A9TCで車両を作成する際、ベクター画像によるステッカーしか使えないところを見るに、a9に追加する際、ベクターからピクセルへの変換を行うことが必要です。
車両カスタムで既存車両との編成を作成可能とのことなので可能性は低いですが、この際A9TCで作成した車両のみa9codecによるテクスチャ置き換えが不可能となります。
いずれにしてもアップデートパッチを適用する前に置き換えたファイル類を元に戻しておくこと、マップデータなどを保存しておきましょう。
この辺りはcalcal様のサイトに詳しいです。
http://cal-cal.la.coocan.jp/General_guide.html
(サイト内のa9codec最新情報欄)
情報が出揃うまでアップデートパッチの導入を控えることをお勧めいたします。
JR東日本 E257系【A列車で行こう9 テクスチャ】
東京メトロ 17000系【A列車で行こう9 テクスチャ】
A列車で行こう9で使用できる17000系のテクスチャです。
西鉄3000系、西都を置き換えます。
ddsファイル形式のみの配布となります。導入には同ゲームにおける車両追加キット、車両キット1の導入が必要になります。v5build4910において動作を確認。
実車は老朽化が進む第二世代アルミニウム車7000系完全置き換え用として、16000系から引き続きA-trainを採用し日立製作所、近畿車輛で製造されました。
主要設計を共にする18000系と共に2020年度から落成し、10両編成6本と8両編成15本がそれぞれ運用にあたっています。
日立製作所製の10両編成、近畿車輛製の8両編成の二種を収録しています。
車両にテクスチャ乱れが見られます。詳しくはDL後ファイル内のREADMEをご覧ください。
ダウンロード↓
国鉄 キハ55形【A列車で行こう9 テクスチャ】
A列車で行こう9で使用できるキハ55形のテクスチャです。JR四国7000系を置き換えます。
ddsファイル形式のみの配布となります。v5build4910において動作を確認。
国鉄が1956年に導入した準急型気動車、キハ55形(旧称キハ44800)は国鉄初の優等列車用気動車として、新製当時主に準急運用を念頭に置き、日光線を筆頭とする全国各地の路線に投入されました。
キハ17形において採用された液体式は大きな成果を挙げ、これを元に台車、接客設備、エンジンなどに改良を加え登場したのがキハ55系列です。エンジン二機搭載のキハ55をベースに一機関のキハ26、キロ25などが登場しました。
導入後、準急、急行運用に就いていた同車ですが、栄華を誇った時代は短く、登場からわずか5年後の1961年には改良型のキハ58形が登場。準急列車削減の時勢もあり接客設備の劣る同車はローカル列車に転用、優等運用は繁忙期の増結、臨時列車などに留まり、JR化前の1987に全車が引退。保存車はありません。
旧急行色、新急行色をバス窓、ユニット窓両タイプ、それに加えて島原鉄道キハ5500形を収録しています。準急色、首都圏色は収録していません。
ダウンロード↓
JR四国 121系【A列車で行こう9 テクスチャ】
A列車で行こう9で使用できる121系のテクスチャです。701系各種を置き換えます。
ddsファイル形式のみの配布となります。v5build4910において動作を確認。
実車は国鉄が1986年に製造した近郊型ステンレス車です。財政難が予想されたJR四国を見据え、2両編成19本が投入されました。
製造コスト削減のために足回り、パンダグラフに101系や485系の廃車発生品を流用、登場時点ですでに時代遅れであった直列弱界磁制御方式を採用するなど205系由来のステンレス車体を採用しながらも走行音など、どこか古さを感じさせる車両になっていました。
高松近郊から愛媛までを走る同列車ですが、2016年からリニューアルが開始、7200系として活躍を続けています。
原型、JR四国帯、ワンマン化改造型、7200系の四つのタイプを収録しています。
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JR西日本 221系【A列車で行こう9 テクスチャ】
A列車で行こう9で使用できる221系のアップグレードテクスチャです。
ddsファイル形式のみの配布となります。v5build4910において動作を確認。
実車はJR西日本初製造の近郊型車両として1989年に登場しました。
前年に登場した近鉄5200系の設計を参考にし、大和路線、東海道線に新製投入された同車両は117系の新快速運用を置き換え、長らく同系統にて活躍してきました。
2012年度からは体質改善工事も施行され、いまだ一両の廃車も出さず現在主に奈良地区、京都地区で活躍しています。
A列車で行こう9では運用範囲の広い近郊型車両、なおかつJR発足初期に登場ということでコラボできる範囲はかなり多岐にわたります。アーバンネットワークを走行するどの車両と組み合わせても違和感がありませんし、米原での東海車との離合、過去の急行運用を再現し豊岡、白浜、岡山などを走る車両と合わせることも可能です。
原型とスカート強化型、体質改善工事施行後の三つのタイプを1,2次車と4次車以降、それぞれ収録しています。
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